痛み

痛みについて

当院を訪れた患者さんからよく聞かれるものに、「痛い時には温めたほうが良いのか? 冷やした方が良いのか?」、「お風呂に入っていいのか?」、「湿布はどんなものを使えば良いのか?」などが挙げられますが、これらについては大きく分けて2つに分かれる痛みの状態で答えが変わります。
ここから痛みの見分け方を説明した後に質問に答えたいと思います。あなたの痛みはどんな痛みか、下の表で当てはまる物を選んで右と左のどちらが多く当てはまるか考えてみて下さい。 

□ ここ2~3日で痛みが出た  □ 何週間、何ヶ月と痛い
□ 思い当たる原因がある □ 思い当たる原因がない
□ とにかく痛みが強い □ 重だるいような痛みである
□ 動かしていると痛くなる □ 動かすと楽になる
□ 冷やすと気持ちいい □ お風呂に入ると楽になる
□ 痛いところが腫れている □ 痛いところが冷たい感じがする

いかがでしょうか??

表の左側が多かったあなたの痛みは急性痛です。 痛みが強い時は安静にすることが大切です。また、 急性の痛みでは炎症が起こっているので、痛いところを冷やしましょう。入浴や飲酒などは 血行を促進して炎症を広める可能性があるので避けてください。

表の右側が多かったあなたの痛みは慢性痛です。 重だるいような痛みや鈍い痛みがあると思いますが、少しずつ体を動かしましょう。痛みがあるからと言って安静を続けることは慢性痛を長引かせる原因になります。適度な運動や入浴(38~40°C10分程度)をして血行を良くしましょう。基礎疾患が無い方は適切な量であれば飲酒をしても構いません。

よくある質問

ここで、よくある質問に答えておきます。
Q:痛い時には温めたほうが良いのか?冷やした方が良いのか?
A:
急性痛→冷やす 慢性痛→温める

Q:お風呂に入っていいのか?
A:
急性痛→控える 慢性痛→ぬるめのお湯でしっかり入る

Q:湿布はどんなものを使えば良いのか?
A:急性痛→身体に貼る白色の冷湿布 慢性痛→茶色い湿布や温湿布

という風な感じで、急性痛と慢性痛が判断できれば自宅で出来る対処も明確になります。 

急性痛

急性痛はぎっくり腰や足首の捻挫など、何かしらの衝撃が身体に加わることによりいわゆる激痛を感じることが多いです。このように原因がはっきりした痛みであるので、その原因が解消されるとと痛みはスッキリと消えてしまいます。我慢せずに早めに対処をしましょう。

急性痛の症状について

良くある表現としては、熱を持ったように痛い、ズキズキする、ドクドクしている、とにかく痛いなどです。このような急性痛が起こると、痛みに対抗するために交感神経が活発に活動します。これにより、アドレナリンが大量に分泌されて心拍数や呼吸数が増加し、血管が収縮することで血圧が高くなり、筋肉は緊張して硬くなってしまいます。 急性痛には炎症反応が伴うことが多く、発赤、腫脹、発熱、疼痛、局所の機能障害という5大徴候があれば急性痛を疑います。

急性痛の対処法について

対処法では、この場合にはどうすれば良いのかですが、まず痛みが出ていることをしっかりと冷やして頂いて、お風呂や飲酒は避けてください。次に、なるべく安静にして可能であれば痛いところを心臓より高い位置にしてください。シップはもちろん冷たいシップを使用しましょう。身体に張る面が白いような熱を取ることに特化したものがおすすめです。
このような急性痛には原因がはっきりしているものが多く、骨折や脱臼、捻挫(靭帯の損傷)、挫傷(筋 肉の損傷)、打撲による損傷が多くみられます。骨折や脱臼では初回の応急処置を除いて、医師の同意があれば健康保険による療養の給付を受けることが出来ます。捻挫、挫傷、打撲に ついては柔道整復師による判断で健康保険による療養の給付を受けることが出来ます。また、当院では県からの認可を受けているので労災保険の取り扱いも可能ですし、交通事故によるケガにも対応していますので、お気軽にご相談ください。 

慢性痛

慢性痛はいわゆる肩こりや腰痛、神経痛などの原因がはっきりしない長く続く痛みのことを指します。急性痛から慢性痛に移行することもあるので、痛みが出た時は早めに医療機関や接骨院、整骨院に相談して対処しましょう。 このような痛みは日本人の多くが抱えているもので、2010年の調査によると約5人に1人が慢性痛で悩んでいます。慢性痛は痛いという症 状が病気であるともいわれますが、 やはり引き金となる原因があります。例えば、頭痛、ヘルニア、脊柱管狭窄症、坐骨神経痛、手根管 症候群、テニス肘、腱鞘炎などです。

慢性痛の症状について

慢性痛の痛みでよくある表現としては、「重だるい痛みがある」、「ピリピリする」、「何かに押さえつけられているような痛み」などです。このような痛みを放置しておくと、気分が沈んだりイライラしたり、不眠や食欲不振、集中力の低下などを引き起こ し、日常生活に支障が生じる場合もあるようです。また、痛みを放置しておくと痛みの原因が治ったとしても脳が痛みを覚えてしまって、どこも悪くないのに痛みの信号を発信し続けることがあります。これが近年いわれるストレスによる痛みや心因性疼痛というものです。そのため、いつも痛いからと諦めるのではなく、じっくりと向き合って適切に対処していきましょう。

慢性痛の対処法について

慢性痛は、痛みの原因や場所がはっきりとしないことが多く、どうして痛みが出ているのかを見際めることが大切になりま す。初めは急性痛であったものが慢性痛に移行する原因として交感神経の過緊張が1つの原因となります。このような場合は、血管が締め付けられて生じる血行不良性の痛みであることが多いので、急性痛とは反対に痛む部位を温めることで痛みを和らげられることが多いです。お風呂は38〜40°Cくらいの少しぬるめのお湯に浸かって副交感神経を働かせることで痛みの緩和につながります。シップもいわゆる温シップや茶色い痛み止めの配合されたものがおすすめです。
このように、慢性痛では痛みの原因がはっきりしないことが多く、健康保険による療養の給付を受けることが難しい場合が多いです。そんなときに当院ではエビデンスに基づいた物理療法や伝統の鍼灸、整体やストレッチなど多様なメニューをご用意していますので、お気軽にご相談ください。

 

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