小さい頃に遊んで走り回っていて転んでしまった時、周りの大人たちが駆け寄って来て打ったところをさすりながら「痛いの痛いの飛んでいけ~」といってくれたことはありませんか?
他にも家具に足の小指をぶつけたときに無意識のうちにさすっていることもありますよね?
あの行動には一体どんな効果があるのでしょうか?それは人間の神経の種類がたくさんあることに関係しています。
人間の神経は伝える刺激によって通り道が違います。例えば痛みを感じる神経は比較的細いものが多いので、一度に伝えられる情報が少ないのが特徴です。一方、さするなどの触覚刺激を伝える神経は比較的太くて一度に多くの情報を伝えることが出来ます。
例えるならば、各駅停車の列車と特急の列車が同じ線路を使用するときは各駅停車の列車がすれ違いや追い越しのために駅で待っていますよね? 各駅停車が「痛み」、特急が「触覚」と考えると触覚刺激を優先するために「痛み」の刺激は脳に伝わりにくくなります。
このようなメカニズムから痛むところをさすると痛みが和らぐという現象が起こるのです。
我々、柔道整復師や鍼灸マッサージ師はこのメカニズムをうまく使って痛みの対処を行っています。